【ヒックとドラゴン・感想】1人だけ違うから「ドラゴンと人間の友情」を信じることが出来た

最初からドラゴンに乗っていたと思ったら、違いました。

実は「ヒック」がドラゴンの「トゥース」に出会うまでは、バイキングはドラゴンを蔑視していて、憎むべき敵として「殺す」ことを重視していました。ヒックも最初はドラゴンを殺すこと目指していたけど、ほかの子ども達より弱くてドラゴン退治から避けられる日々。

親からも「こいつはダメだ」と暗に伝えてきます。ほかのバイキングとは違って、どこかヒックは人と違う性質があり、バイキングにとっては「欠点」に見えていたのでしょう。

そんな親を見返してやりたい、バイキングとして認められたいという気持ちがあり、抑えられない気持ちが膨れていきました。


しかし「トゥース」と出会うことで考え方が変わります。

もしかすると「ドラゴン」は自分たちが思っているような生き物じゃないのかも?ドラゴンとバイキングが仲良くできるのかも?「トゥース」と友情を育むたびに、次第にその考え方が頭の中で広がります。

そして彼らの友情が、バイキングたちにとっても大きな転機となるのです。


たった1人の人間、ほかの人と考え方が違うだけで、周りの考え方を大きく変えるのは、何だか素晴らしく感じました。いや、1人の人間と1匹のドラゴンですね。僕たちも頭ごなしに否定して、常識に従って生きていますが、もしかするとそれが原因で「本当のこと」が見えていないのかもしれません。この映画を観て、そんな風に感じました。

それと…人と見え方が違う、考え方が違うのは大きな武器になるのかも。多くの人は人と違うことを大きな欠点のように扱いますが、逆を見れば、その人にしか見えていない「真実」があって、その人だから変えられる「現実」があるのかもしれません。

ヒックとトゥースが、バイキングとドラゴンの関係性を変えたように、僕たちも見方や考え方を変えれば、もしかすると大きな変化をもたらすことができるのかも…とも思いました。


それと、映画は3DCGですね。公開されたのが2010年頃と、けっこう古い。当時の3DCGは今より技術が発達していなかったので、今と比べると若干、拙い部分が見えてきます。それでも、当時の3DCGで、ここまで表現できたのは素晴らしいですね。魚や人の表現が少しリアルさが欠けているように感じましたが、ドラゴンの表現は生き生きと感じました。

今の3DCG映画と見比べてみると、当時との違いが分かって面白いかも。


映画は約1時間半くらいで観れます。少し長いですが、素晴らしい映画なのでオススメです。ヒックとトゥースの友情に、少し感動してしまいました。ぜひ!


P.S. 映画の最後まで観ると、なるほどな、と思いました。ヒックとトゥースの友情が本物になった…そんな感じです。互いを互いで支え合う、真のパートナーという感じ。