【鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星・感想】迫力ある演出と主題歌は素晴らしいが、色々と残念な点が多い…

なんというか…監督はもう少しハガレンを知った方が良いと思いました。

全体的には良いと思います。作品も複雑な舞台設定をハガレンの良さを引き立てているなぁ〜と。作画の演出はクセがありますが、これは好き嫌い分かれると思います。僕は嫌いではないです。むしろ、こういう描き方の方が好き。

何より主題歌。良いっすね…疾走感溢れる感じ。ハガレンに合っている。特に「FULLMETAL ALCHEMIST」にピッタリ。全体的に暗い作品なんですが、その中の明るさや希望を印象的に写した楽曲です。


さて…作品の良さの解説はここまでにして。


なんじゃこりゃあ?

という感じです。全体的に。


いや、良いんですよ?細かいところに目を瞑れば全体的に良い作品だと思う。細かい設定を除けば、ね?でもハガレンの設定がめちゃくちゃになってる部分が途中途中に出てきて、何だかハガレンと似てるけど、全く違う作品になっている気がする。

何というか…あれ?人体錬成って出来たっけ?とか、賢者の石ってこんな簡単に出来たっけ?とか…あれ?あれれ?錬金術って両手無くてもできるの?だったり。

なんか…なんだろう。惜しい。もっとハガレンを知っておいてくれればケアレスミスを防げたような気がする。ケアレスミスさえ防げば100点だったのにね!という作品。不燃焼感がたまんねぇ。


もちろん僕が細かすぎるかもしれません。原作のハガレンも、ちょっと違和感ある設定もあったので、そういう点を見れば今回の「嘆きの丘と聖なる星」も、別におかしくは無いかもしれません。

でも…でもさ!久しぶりのハガレン映画で、これはあまりにも…もう少しどうにかならなかったの?と思う。思っちゃうんだよ。細かい点さえ見なければ、もしかするとハガレン知らない人から見ると満足のいく映画かもしれないけど、これは原作知っている人から観ると、おっとっと…となるんだよ!もう!!


そのため個人的には「嘆きの丘と聖なる星」はあまりオススメできません。「FULLMETAL ALCHEMIST」を全て見終わった人は、映画を観ないことをオススメします。観てもいいけど、多分「なんだこれ…」ってなります。絶対。

もしハガレンの映画みたいよ!!!という人は「劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」をご覧ください。こっちの方が面白い。古い方のアニメだけどね。

【劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者・感想】圧巻の歴史的描写に織り交ぜるフィクション。ハガレンが誇る名作映画 - 開戸劇場


もちろん、散々述べましたが、細かい点さえ除けば名作ではあります。いや、良作か。ただ一言言えば、惜しかった。その一点です。気になる人は、ぜひ一度。オススメはしないけど。


P.S. 舞台は原作ではあまり取り上げられなかったアメストリスの西が舞台になってます。