【ヒックとドラゴン2・感想】再会と決意、そして試される2つの友情

前作から大きく成長した「ヒック」。今回の出来事により、彼はより大きく成長します。


前作のラストではショッキングな終わり方と、村が変わった姿が描かれましたが…今作ではさらに時間が流れ、大人になったヒックが描かれています。トゥースは相変わらずです。前より可愛くなったんじゃないかな?

【ヒックとドラゴン・感想】1人だけ違うから「ドラゴンと人間の友情」を信じることが出来た - 開戸劇場


前作ではまだ3DCG技術の拙い部分が見られましたが、今作では大きく改善されて、より違和感のないリアルな3DCGになっています。


物語の舞台は相変わらずのバーク島。ただし以前のようにドラゴンを襲うのではなく、ドラゴンと共に過ごし、ドラゴンが火を吹いても火災が起きない対策が施されています。もちろんヒックの父親もドラゴンに乗ります。結構デカい。

ドラゴン達も衣食に困らず、バイキング達と一緒に仲良く生活しています。トゥースとヒックが絆で結ばれるまで、あり得なかった現実です。

そんなヒックも大人になり、父親から村長就任を匂わせた発言をされます。村長になりたくない、というか決心のつかないヒックは、トゥースと共に大空を駆け抜けます。

大人になったと言っても、まだ高校生くらいのヒックは、自分にとってそんな大任を引き受けることに自信が付かないのでしょう。

途中ガールフレンドのアスティと合流し、一緒に空を飛びます。しかし、その途中に氷の山と、崩壊した屋敷跡、さらにドラゴン・ハンターまで…事態は大きく進展し、自分たち以外にいる2人のドラゴン乗りと遭遇していきます…


今作は前作よりも迫力がある演出ですね…ドラゴン達の活躍もメリハリがあります。前作はドラゴン乗って活躍する姿は短時間だけだったので…満足感が高いです。

また衝撃的な、というかショッキングな展開が2回くらい発生します。マジか、と思う反面、これはヒックが成長する上で欠かせないパーツなのかな?と。


人は大人になる段階で何かを捨て、何かを決意し、そして動かなくてなりません。多分、それが出来ていない人はまだ子供。あるいは未熟なのかも。

今作のヒックも、大人になる段階で自分の運命に立ち向かいます。そして曲げることのできないドラゴンとの絆を信じ、トゥースと共に貫き通すのです!

前作よりスケールアップした分、正直テーマが弱くなってしまっているような気もしなくもないです。たしかに、前作同様に満足感の高い作品なのですが、「異質な者との友情を育む、信じる」だったり、「人とは違う人間が、周りを大きく変えていく」という訳でもないです。

ただ、ヒックの成長が描かれている。だけ、というと少し違う気もしますが、おそらくドラゴンとの友情を信じ、村を変え、自身が大きく成長する…その過程を描く上では欠かせない作品なのかな?と思ったりします。

すみません…上手く言えないのですが、ヒックの成長という部分が大きなぁ…と感じるのです。まだ子どものヒックが大人へ変わる、その瞬間を切り取った映画かな?うん。そう思います。

それにしても…ドラゴンとの戦闘シーンは迫力ありますね。怪獣バトルみたいな。うん、良い!

最高の映画なので、是非!


P.S. まさかね…ヒックの前に村を変えようと思った人がいたとは…ね。今作は家族愛にも近いのかな?